坐骨神経痛

坐骨神経痛には2種類があります。

（A)根性坐骨神経痛
根性坐骨神経痛の特徴的な臨床状は、神経走行にそった下肢への放散性の痛みおよびシビレ感である。脊柱管狭窄などにより馬尾神経に影響の及んだ場合には、これに間欠性跛行などの馬尾神経症状が加わる。

〔病態〕
一般に、腰椎の変性はL4～ L5, L5～S１椎間板レベルの椎間孔付近で最も強く起こる。この変化によってこの部を通過する坐骨神経の神経根が障害されると、根性の坐骨神経痛が起こる。したがって、腰椎椎間板ヘルニアをはじめ、変形性脊椎症、腰部脊柱管狭窄症などのいずれもが根性坐骨神経痛の原因となる。

〔鍼灸治療〕
障害神経根付近の循環改善および臀部や下肢の疼痛部位の鎮静を目的に、腰臀下肢の反応点を中心に取穴し、治療を加わる。

【大木治療院の取穴】
腎兪、大腸兪、華佗侠脊、環跳、秩辺、居髎、胞育、殷門、承筋、陽陵泉、点三里、懸鐘等必要に応じ赤外線や電気鍼も加えます。

（B）梨状筋症候群
椎間孔を出て仙骨神経叢を形成した神経束は、坐骨神経となって下肢に分布するが、その経路中に坐骨神経結節との狭い間隙を通過する。梨状の緊張や外傷によって、この部で坐骨神経が傷害されて神経痛を発症するものを梨状筋症候群という。

〔症状・所見〕
根性の坐骨神経痛に似たような症状を呈するが、K。ボネットテスト陽性や梨状筋部の明白な圧痛がみなれるのが特徴である。
〔治療〕
梨状筋の緊張を緩解させる
血行を促進　疼痛の緩和を目的

〔大木治療院の取穴〕
環跳、秩辺、居髎、承扶、殷門、委中、承山等
必要に応じ赤外線やお灸も加えます。